コロナ禍で高校や大学はオンラインで進めている中、中学校や小学校の義務教育は取り残されています。
そんな中、日本では教育改革の一つとして、中学校の英語の授業をオールイングリッシュとにするという方針を固めています。中学生になる前の小学校における英語の導入段階や中学校での実際の授業など問題点とその対策について今回はお話します。
今回このトピックでお話ししようかなと思ったのはちょっとしたきっかけがあります。
4人の方がパネラーとして出演されていてお話をされていたのでご紹介します。
小学校は2020年度から3年生4年生がもう英語のクラスが始まります。
ということで、以前と比べて前倒しになっているということと6年生が必修になっていきます。
来年からは中学校がなんと英語の授業はオールイングリッシュになるよ、というお話をされてました。
実際に小学校の英語指導要領を見てみるとどんなものが使われているのかなということでちょっと調べてみました。その結果『Let’s try』という教科書が使われているようです。
これはアマゾンでも購入が可能です。
内容はどんな感じかというとアルファベッドからスタートして”How are you?”とか ”I’m happy.” ”I’m sad.” ”I’m …”という風に自分の感情を表現したりとか
“I like blue.”とか”I like …”のような感じで自分が好きなものの言い方。
もうちょっと後になると”I can ~~.”のように「何ができる」というような表現も覚えるようです。
この辺のレベルは英語に慣れましょう、ということで英語をもっと今までより身近に感じましょうという意図があると思います。
では、中学ではどうなるか?
授業は英語で行うことを基本とする2021年度から全面実施オールイングリッシュになるということです。
ただしここからが問題です。
オールイングリッシュといっても「生徒が英語に触れる機会を充実させるとともに授業を実際のコミュニケーションの場面とするため授業は英語で行うことを基本とするその際生徒の理解の程度に応じた英語を用いるようにすること」という注意書きがあります。
これは何を意味するかというと結局必要な場合は適宜日本語を使用することも十分にあり得るという意味であり、もしそうなのであれば今までのままでよくないっていうことになりませんか?
オールイングリッシュと言っておきながらでも日本語も時に使いますよっていうことなんですね。
これはですね確実に学校の先生たちをも困惑させる要因です。
もしこれが行われることになると問題点がいくつかあります。
まず一つ目は学校により実施状況が違ってくる点です。
授業は英語で行うことを基本とするというまあある意味曖昧な共通ルールになってしまうわけです。
通う学校によって英語に触れる量が変わってしまうということもこれも差が出てきてしまうのであまり良いことではありません。
それだけでなく卒業した小学校やこの後進学する高校との差が大きく出てくる場合もあると思います。自分が通っていた小学校がどこであったかにより中学1年で
みんながヨーイドンで始めたときにもうその理解度がまちまちになってしまうという
ことも考えられます。
2つ目、教師の英語力の差
生徒のレベルや理解度によってその時その時の状況に合わせて臨機応変に先生が対応しなければならないわけです。
そういう指導を今までしてきたならまだしも、今までは全く違ったパターンのスタイルの英語の授業をしてきているわけですからその先生たちの研修もまだまだ追いついていけないんじゃないかなと思います。
問題点の3つ目、現状の大学入試にはこれでは対応できません。
英語の民間試験の導入をしようと思ってたのがそれが見送りになりました。
国としても英語教育の方針もまだまだ揺れていてはっきりしていません。
大学の入試に関してはアカデミックなものなのでコミュニケーション能力だけを図って大学入試の試験の問題を作るのもどうかなと思っています。
もうひとつ大きな問題があります。
例えば私みたいに高校までは日本の普通に高校に行ってその後に大学の留学、外国に行きたい場合、例えば私の場合はアメリカの大学だったのでTOEFLというテストを受けなくてはいけなかったのですが、TOEFLのテストはアカデミックの理解度を求める問題なのでコミュニケーション能力を高めるというオールイングリッシュで対応できるのか?という点です。
もし授業改革を行なった場合、文法のきちんとした構文をどこまでカバーできるかっていうのもちょっと疑問です。
TOEFL対策はそこがきっちりできていないと、なかなか難しいのでTOEICと比べたらTOEFLの方が難しく試験の目的っていうのが全く違うものなので簡単にはスコアを取れません。
学校の勉強の中でも特に高校生になってから の 英語の授業ではこのグラマーの部分もきちんとしなくてはいけないと思います。
だからこの後海外に出たいという子どもたちが出てきた場合に今のこのオールイングリッシュにしようという方向性でいいのかどうかっていうのは私は実際に日本で日本流の英語の授業を受けて勉強して、自分でその後TOEFLの対策もして留学したという経験からの意見をいうと本当に心配です。
じゃあどうすればいいのか?
結論から言うと日本の学校の英語教育ではコミュニケーションはとれるようにはなりません。
その勉強だけでコミュニケーション取れるとは思ってはいけない。
だから期待しないということでそれを受け止める必要があると思います。
足並み揃っていない状況で自分の子供がオールイングリッシュの授業で戸惑わないためには前倒しでその対策を練りましょう。
中学に入ってからバタバタしてしまうのではなく、理想であれば小学生の低学年のうちから少しずつ少しずつ慣らすことが必要です。
だからと言って英会話教室に通わせる必要もないですしインターナショナルスクールも必要ないです。
これからお話しすることはすべてご家族でできます。そして今もう本当にいろいろな教材が無料でインターネットで使えるようになりました。
こうやって youtube チャンネルの動画も無料ですしダウンロードしてプリントできるようなワークもたくさんあります。
リスニングの教材もお勧めできるものもたくさんあります。
あと英語の文法ルールもプリントして使えるものというのもたくさんあるので何をどのように使ったら良いかということをYouTubeのチャンネルで紹介してます。
フォニックス
これは発音練習の教材です。
英語の授業でやらないのでもほとんどやらないと思います。
フォニックスから始めると発音も上手になりますしアルファベットと音の関係というのがうまくつかめればその音の音だけで、アルファベットのコンビネーションを見て上手に発音ができるようになります。
私が25年前から子どもたちに英語を教えている中で、日本の子どもたちが小学生で abc も読めない子供たちがフォニックスを勉強することによってそのアルファベット音の組み合わせで単語が出てきたときにそれを上手に発音できるというのをずーっと長年見てきていますので、是非フォニックスをお家で一緒にやってみてください。
フォニックスのオススメYoutubeチャンネル:あいうえおフォニックス
英語の絵本の読み聞かせをしたり自分で読めるようになれば音読をしてやってみるといいと思います。
これからもアメリカから
・英語の勉強子供の教育
・アメリカ生活のお役立ち情報
・アメリカのトレンドなどなど
皆さんに有益な情報をお届けしたいと思いますのでぜひご覧ください。